特集1:今、話題のスマホ老眼。その原因と対策。20~30代のスマホ世代に見られる老眼のような症状。どうすれば気付ける?防げる? | メガネスーパー

眼の健康寿命を、延ばす。

アイケア研究所レポート VOL.7

2016年2月25日発行

特集1:今、話題のスマホ老眼。その原因と対策。20~30代のスマホ世代に見られる老眼のような症状。どうすれば気付ける?防げる?

メガネスーパーでも取材が急増している「スマホ老眼」について検証し、その原因と対策をご紹介していきます。

スマホ老眼

今、TVやインターネットなど、各種メディアで話題となっている「スマホ老眼」。これは、20~30代のスマホを多用する層に「手元の文字が見づらい」「近くのものにピントが合わず、視界がぼやける」と老眼のような症状が見られることをいいます。 今回は、メガネスーパーでも取材が急増している「スマホ老眼」について検証し、その原因と対策をご紹介していきます。

スマホ老眼の症状とメカニズム

老眼や屈折異常とスマホ老眼の違い

老眼のメカニズム

老眼のメカニズム

老眼は、加齢によって眼の水晶体や毛様体筋が硬くなり、調節機能が低下することで、近くのものにピントが合いにくくなる状態のこと。通常、その初期症状が現れるのは45歳がピークといわれています。また、近視や遠視は、眼軸の長さと角膜や水晶体の屈折力が関わる屈折異常によって、近くや遠くにピントが合わなくなるもので、老眼とはまったく異なる症状です。

一方、「スマホ老眼」は、医学的には「調節緊張」と呼ばれるもので、近距離のスマートフォン(以下、スマホ)を見続けることによって、一時的に老眼のような症状が起こるものです。長時間にわたってスマホを使用することで、近くにピントが合ったままで元に戻りにくくなり、スマホから顔を上げると、一瞬、遠くがぼやけてたり、見づらいと感じたりします。また、このような状態が続くとピント調節が利かなくなり、近くもぼやけたり、見づらくなるという老眼のような症状も現れるのです。ほとんどが一時的なものですが、繰り返すうちに重篤化したり、老眼を早める危険性も指摘されています。

眼の中の水晶体というレンズを膨らませ、近くにピントを合わせます(=調節)

眼の中の水晶体というレンズを膨らませ、近くにピントを合わせます(=調節)

スマホ老眼の状態

近くにピントが合ったままで急には戻らなくなり、すぐに遠くを見てもピントが合わず見づらい

パソコンよりスマホが懸念される理由

スマホも、パソコンも、長時間使えば眼に負担がかかるのは同じではないか?そう思う人も少なくないでしょう。

パソコンよりスマホ使用がいっそう懸念されるのは、小さな画面の小さな文字を、パソコンよりもずっと近い距離で凝視することによって、眼の負担がさらに大きくなるからです。

パソコンよりもずっと近い距離で凝視する→眼の負担大

パソコンよりもずっと近い距離で凝視する→眼の負担大

また、スマホは、いつでもどこでも気軽に手に取って使える便利さから、ついつい使い過ぎてしまう傾向が強いでしょう。勤務中は、外回りで頻繁にメールチェック、プライベートでも、LINEやFacebookなどのSNS、メール、ゲーム、動画、情報収集と、1日中スマホを手離せないという若い世代は少なくありません。最近では、パソコン同様、子どものスマホ使用も増えています。親が知らぬ間に、子どもが見よう見まねで操作方法を覚えて使うようになったというケースもあるようです。

眼の健康寿命を延ばすためには、子どもの頃からのアイケアが重要です。日常生活の中にすっかり溶け込んだスマホの使い方について、アイケアの観点から改めて考えてみたいものです。

スマホ老眼の原因と社会的背景

スマホ以外にもモニタを凝視する時間は増えるばかり

スマホ以外にもモニタを凝視する時間は増えるばかり

スマホ老眼の原因は、長時間にわたってスマホを近見することで、眼のピント調節が利かなくなるためと考えられています。しかも近年では、スマホはもとより、パソコンやタブレット、ゲーム機、テレビと、オンオフを問わず同じ姿勢でモニタを凝視する時間は増大しており、私たちの眼の負担はますます大きくなっています。適切なアイケアを行いながら、これらの機器と上手につきあい、眼の健康維持をすることは、現代人にとって課題のひとつといえるでしょう。

また、大人だけではなく、子どもにおいても、教育現場では電子教科書などのデジタル教材の普及が進んでいるほか、家庭でもスマホや、パソコン、タブレットやゲーム機で遊ぶことが習慣化してきています。子どもの眼の健康対策については、保護者が正しい知識と高い意識を持ち、子どもの生活習慣の改善やアイケアに取り組むことが大切です。

スマホ老眼放置が招く眼への悪影響

「スマホ老眼」の症状は、ほとんどが一時的にピントが合いにくくなるものですが、重篤化すると、ピントが固定されたままになることもあります。また、眼の負担増によって老化を促進するため、老眼の若年化も進んでいるという指摘もあります。45歳以上で60%以上の人が老眼の症状を自覚し始めますが、早い人では20代から老眼と診断されるケースもあるのです。

初期段階には、眼の充血や眼に乾きを感じる(ドライアイ)、眼の奥が痛い、今まで眩しいと感じなかった程度の明るさを眩しく感じるといった症状が見られることもあります。頭痛や肩こり、首の痛みなどを感じる場合もあるでしょう。

また、眼や脳がインターネットやゲームなどで昼間のような強い刺激をうけるため、体内のリズムが崩れ、睡眠障害や自律神経の乱れを起こす原因になることもあります。眼の負担増によって、眼の老化が進むため、緑内障や加齢黄斑変性症などの高齢者に多い眼の疾病に若くして罹るリスクも高くなる可能性があります。

「スマホ老眼」の症状を放置していると、眼の老化や視力低下はもとより、身体全体の不調や疾病につながることも珍しくありません。この程度ならたいしたことはない、まだ若いから大丈夫…などと過信せず、少しでも眼の異常を感じたら、一刻も早く眼科で受診しましょう。また、普段からスマホを使う時間を決めておく、眼から少し離すなど、眼の負担を少しでも軽減するよう努めることも大切です。

あなたは大丈夫ですか?スマホ老眼チェック表

眼環境

□1日2時間以上、スマホを使用している
□スマホ画面を至近距離で見ることが多い

眼の症状

□眼が充血する、あるいは腫れる
□眼が乾く
□眼の奥が痛む
□今まで眩しいと感じなかった光を眩しいと感じる
□スマホを操作した後に遠くを見るとぼやける
□スマホの小さな字を見るときは少し離すと見えやすくなる
□夕方になるとスマホの画面が見えにくくなる

身体の症状

□頭痛がしたり、頭が重く感じる
□肩こりや首こりを感じる
□天井を見ようとすると首に痛みや違和感がある

※各項目で1つ以上、計3つ以上あてはまれば、要注意!スマホ老眼の初期症状かもしれません

スマホ老眼対策のススメ

調節サポートレンズで眼の負担軽減を

累進レンズ

累進レンズ

若い世代のスマホ老眼を防ぐためには、近くを見続けることによる眼の調節筋肉の負荷を軽減することが何より大切です。なかでも効果的なのは、必要な視距離に応じて眼の調整をサポートしてくれる累進多焦点のメガネレンズを使い分けることです。

メガネレンズには単に視力に応じた度数ではなく、見る距離に合った度数があります。例えば、遠くがよく見えるメガネレンズで、スマホやパソコンなどの近見作業を長時間していると、はっきり見えづらいばかりか、眼に余計な負担をかけてしまうことがあります。遠くを重視したい外出時などは遠近両用タイプ、スマホなど近くを見る作業には近々タイプと使い分けをすれば、眼の調整をサポートすることができるのです。

遠近、近々などの「累進レンズ」は、いわゆる老眼用のメガネレンズとして知られますが、スマホなどの近見作業で近くをよく見たい、ラクに見たい、眼の疲れを軽減したい…といった観点から、若い世代の利用者も増えてきています。近年の「累進レンズ」のメガネは、見て分かる境目もなく、スタイリッシュなフレームも選べるため、お洒落なアイウェアとしても楽しんでいただけます。メガネをつくる際は、スマホやパソコンなどから発せられる有害なブルーライトをカットするコーティングを施すこともおすすめです。

眼に良いスマホ設定とは

iPhone 図①

iPhone 図①

iPhone 図②

iPhone 図②

スマホは、画像や文字が発光体であるため、知らず知らずのうちに眼にダメージを与えてしまいます。できるだけ眼の負担を軽減できるよう、スマホの設定を調節するのも良いことです。

まず、Yahoo!やGoogleなどの背景が白いページを選び、モニタの「明るさ」を調節しましょう(iPhone 図①)。白い部分がライト(照明)のように感じられたら明るすぎ、グレーやくすんだ色に見えたら暗すぎです。

次に、読みやすい文字サイズに設定することも大切です(iPhone 図②) 。カラーは、薄い背景の上に濃い文字というのが眼に優しく、白い背景の上に黒文字が一番読みやすいといわれます。また、ブルーライト対策には、ブルーライトカットのメガネや液晶スクリーン用保護フィルムを使うのも良いでしょう。

ドライアイ対策

ドライアイ対策

長時間にわたってスマホを凝視していると、まばたきの回数が減少し、「ドライアイ」の原因になります。「ドライアイ」は、眼の表面が乾いて痛む、眼がかすむ、疲れるなどの症状があり、白内障は、水晶体が灰白色や茶褐色ににごり、物がぼやけて見える、視界がかすむ、まぶしいなどの症状が起こるもの。こまめに点眼薬などを使い、眼の乾きを防ぎましょう。

眼に良い食べもの

眼に良い栄養素を意識して、食べものを選ぶのも良いことです。魚や肉などのビタミンB6は水晶体や毛様体筋の代謝に、納豆や緑黄色野菜などのB2は角膜炎の予防に、ナッツなどのビタミンEは眼の老化防止や白内障予防に、DHAは眼の粘膜の保護に…とそれぞれ有効とされています。ほかにも、ビタミンB1、A、C、アントシアニン、ルテインなどが眼に良い栄養素といわれています。

メガネスーパーが提供するスマホ老眼対策

スマホ老眼検査

スマホ老眼検査メニューと流れ

メガネスーパーは、独自開発の検査システムの中に、2015年10月から各世代特有の眼の状態やライフスタイルに合わせた「世代別検査メニュー」を導入。それに伴い、問い合わせが急増していた「スマホ老眼」に対応する新しい検査メニューも開発しました。これによって「スマホ老眼」の使用状況や眼の状態をより的確に捉え、より適切な視距離や用途に応じた調節サポートメガネを提供することを目指しています。

また、この検査は眼の疾病の気付きとなることも多く、その際は眼科での受診をおすすめしています。

輻輳量(ふくそうりょう)検査

至近距離で見続けるスマホの使用環境に即した検査です。輻輳量検査では、予め目印を付けたメジャーの先を額に着け、30cm程度離れたところから少しずつ近づけ、目印を見続けていただきます。そして目印が両眼視できなくなるまで接近し、片目が逃げた距離となる輻輳近点とPD(瞳孔間距離)を図り、輻輳量として両眼単一明視の限界を求めるものです。

下方回旋検査

こちらも繰り返しスクロールして目線を下げるスマホの使用環境に即した検査です。この検査では、スマホのモニタの中の1つのアイコンに注目し、アイコンが視界から離れるまでスマホを下げることで目線を下げる限界角度を測定します。

眼育ビジョントレーニング

メガネスーパーは、「眼の世代別検査」に対応する「眼育ビジョントレーニング」にも取り組んでいます。スマホの長時間使用による眼精疲労の要因は色々ありますが、眼球そのものに起因するのは、スマホを見る距離が近いために起こる「調節緊張(内眼筋)」と「眼球の内寄せ=輻輳」や「下目を使う=下方回旋(外眼筋)」の2つの筋肉の疲労です。  「スマホ老眼対策ビジョントレーニング」は これらの筋肉を休めたり使ったりを繰り返すことによって、眼の筋肉の緊張をほぐし、バランスを整えることを目的としています。ぜひ、お試しください。

①遠景&ペン注視【1回3セット 1日2回】

遠景&ペン注視のトレーニング 【1回3セット 1日2回】

1)ペンや鉛筆を手に持ち、腕を伸ばす

2)ペンを両眼で3秒見た後、窓の外の遠景を3秒見る

②指スライド【1回3セット 1日2回】

指スライドのトレーニング 【1回3セット 1日2回】

1)指に「C」のシールを貼ったり、書く

2)近視の人は文字が両眼ではっきり見える位置、遠視の人はぼやける位置から始める

3)近視の人はぼやける位置、遠視の人ははっきり見える位置まで、1秒で遠ざける

③眼球運動【1回各3往復 1日1回】

眼球運動のトレーニング 【1回各3往復 1日1回】

1)顔の前30cm程度の位置に、両親指を立て、左右交互に見る

2)上下に交互に見る

3)斜めを交互に見る

4)逆の斜めを交互に見る

④ジグザグポスター【1日1回 目標:各10秒】

ジグザグポスター横 【1日1回 目標時間:各10秒】

30cm程度離した位置で、顔を動かさず、視線だけで、スタート①から②~ゴールの⑫までを横方向に追いかける視線移動運動

⑤ジグザグポスター【1日1回 目標:各10秒】

ジグザグポスター縦 【1日1回 目標時間:各10秒】

30cm程度離した位置で、顔を動かさず、視線だけで、スタート①から②~ゴールの⑫までを縦方向に追いかける視線移動運動

⑥ぐるぐるポスター【1日1回 目標:各10秒】

ぐるぐるポスター 【1日1回 目標時間:各10秒】

30cm程度離した位置で、顔を動かさず、視線だけで、スタートからゴールまでの線をたどり、眼を回転させる

アイケア研究所とは

株式会社メガネスーパー(本社:神奈川県小田原市、代表取締役社長:星﨑尚彦、以下メガネスーパー)は、 「眼の健康寿命を延ばす」を目的としたアイケアサービスの拡充を図るべく「アイケア研究所」を発足しました。

これは、核となるミドル・シニアを中心とした約600万人の顧客と、医療従事者、そして、多様な商品・サービスを提供する取引先をネットワークし、最先端アイケアの提供を目指すアイケアカンパニー・メガネスーパーの新しい取り組みのひとつです。

この「アイケア研究所レポート」では、毎月、注目度の高いテーマを取り上げ、みなさまに役立つアイケア情報をお伝えしていきたいと考えております。