アーチクロスの企画はどうやって生まれたんですか?
福士
普段は店舗業務をしているのですが、日頃からお客様の様々な意見をお聞きするなかで、「掛けごこちは良いけどデザインが好みじゃない」逆に「デザインは気に入っているけど掛けごこちがしっくりこない」など、欲しい要素が満たされずメガネ選びに苦慮されている方が多いと感じました。
欲しい要素をバランスよく備えた商品がなかなか無いのですね。
福士
はい。これまでビジネスシーンにふさわしいデザインは素材と作りが硬質なものになり、結果的に掛けごこちまで硬くなる傾向がありました。逆に掛けごこちの柔らかさを求めるとデザインも曲線的なものや装飾が多いものが増えてしまう。
デザイン性と掛けごこち、両立した商品を求める方が多いんですね。
福士
特にミドルシニア男性向けのフレームは、すごくシンプルなデザインか、 個性的で凝ったデザインの二極化になっていて「掛けごこちが良く、 シンプル過ぎないけど日常でかけやすいデザイン」そんなメガネがあれば良いな、と考えたのが 企画の原案になりました。イメージとしては、大人の男性に似合う「上質でシンプルな機能美」を目指すことにしました。
「掛けごこち」のこだわりポイントを教えてください。
福士
まず、テンプル(つる)部分の素材を工夫しました。上下のベースとなるパーツ、中段の芯となるパーツとでチタン材の厚みと弾力を変えています。2種類のチタン材をクロスさせることにより柔らかくしなやかな掛けごこちが実現して、締めつけ感を感じにくくなりました。
フィットさせる調整が難しそうですね。
福士
適度なホールド感を残すことで頭部を支えてズレにくい掛けごこちにしています。「締め付けないけどフィットする」このバランスこそがアーチクロスの一番のこだわりポイントだと思います。
「デザインと掛けごこち」2つの要素のクロスが実現したんですね。
福士
2種の素材のかけあわせと形状を追求することで、掛けごこちは柔らかいけどデザインはシンプルで知的なものに仕上げることができました。良い意味で見た目の印象とかけた時の感覚にギャップがあるメガネと言えます。