メガネスーパーが両眼での見え方のバランスにこだわる理由|眼鏡(めがね)、コンタクトレンズ、補聴器販売のメガネスーパー

メガネスーパーが両眼での見え方のバランスにこだわる理由

当たり前だけど当たり前じゃないメガネスーパーが両眼での見え方のバランスに徹底してこだわる理由
当たり前だけど当たり前じゃないメガネスーパーが両眼での見え方のバランスに徹底してこだわる理由
人体の中で眼と同じように左右それぞれに備わっているものといえば、耳や手・足などがすぐに思い浮かびますが、眼と耳は手・足と違って、本来、左右それぞれの別の働きをしているもののひとつの目的、「見る・聞く」ということに対して協業をしているわけです。
もう少し、具体的にいうと、例えば左右別々でも見えているものが、ひとつにならずに重なって見えたり、時間差があって見えたり、耳なら聞こえたりするということはないわけです。 しかし、実はこれは当たり前のようで当たり前ではないのです。

まずは単眼での最高視力を確認・・・

メガネスーパーのトータルアイ検査では、片目を閉じた状態で視力検査をスタートします。
そして、いきなり強い度数を入れて視力の確認をするのではなく、弱めの度数から徐々に度数を上げていく手法を取っています。一方、最終的には両眼で使うのだから、片目を隠さず両眼を開けたままで検査をする手法も存在します。それぞれ、一長一短あるのですが、片目を閉じたほうが、もう片方の目に頼ることなく、検査をする目の最高視力を探すことができるメリットを優先しています。

実は左右で見えているものの見え方は違う?!
大きさの差

裸眼視力検査の結果、右目0.2、左目0.5というように明らかに数字で違いが分かる判断基準が一般的ですが、本来は0.2と0.5ではどの程度ぼやけ方に違いがあるのかを考えなければなりません。近視の場合は、このぼやけ方の差はイコールものの大きさ(輪郭)に置き換えて考えるとわかりやすくなります。図1参照

視力の度合いと眼鏡の矯正度数による
大きさの違い

視力の度合いと眼鏡の矯正度数による大きさの違い
視力の度合いと眼鏡の矯正度数による大きさの違い

実は左右で見えているものの見え方は違う?!形の差

前項の続きとして、左右の乱視の有無や特性によっては、ものの大きさに加えてものの形に違いが生じてきます。乱視がない近視の場合、ぼやけは360度全体に影響します。つまり、全体的に輪郭が大きくぼやけます。しかし、乱視とは角膜において、ある一定の方向に歪みがあることによって、ぼやけに方向性が生じます。例えば、右目が近視性の横方向にブレる乱視で左目が縦方向にブレる乱視だった場合、左右それぞれの見える形に差が出ます。図2参照

乱視の方向性の違いによる形の変化

乱視の方向性の違いによる形の変化
乱視の方向性の違いによる形の変化

実は左右で見えているものの見え方は違う?!大きさや形の差を揃えるには?

こうした左右それぞれ視力や乱視の特性によって差が生じるのは、眼(角膜)と眼鏡(レンズの後面)の間に1㎝ほどの隙間が空くことが原因で物理的に生じてしまいます。
つまり、コンタクトレンズのように角膜との間に涙のみのほとんど隙間がない場合には生じにくいわけです。

左右差が特に大きい不同視とは・・・

そもそも眼は機械的に作られたものではない以上、左右がまるっきり同じということのほうが珍しく、多少の差は最終的に脳がうまく一つにコントロールしてしまいます。 しかし、一定の度数を超えて左右差がある場合には、脳でコントロールしきれないため、メガネの合わせ方でコントロールします。一般的には視力の良い眼をしっかり矯正し、悪いほうの眼の矯正を弱めにして輪郭の差を少なくして違和感を抑えるようにします。 図3参照

左右の度数差が大きい不同視眼の
眼鏡の対応の仕方

左右の度数差が大きい不同視眼の眼鏡の対応の仕方
左右の度数差が大きい不同視眼の眼鏡の対応の仕方
brain
apple
左右別々に見た際には、右目はぼやけが残っていますが、最終的に両眼を開けて一つのものとして認識する段階で大きさの差を少なくすることで違和感を軽減できます
brain
コの字テスト(不等像視テスト)
やってみよう!
◆コの字テスト
左右にカタカナのコの字のようなチャートを映して同時にみていただきます。その際、左右のコの字の縦横比率や位置などの確認をして不等像(大きさなどの見え方の違い)がないかを判断したり、バランス調整をはかるためのテストです。
コの字テキスト

左右で見えているものの明るさや色味は違う?!

仮に左右の近視の度数や視力が同じで、ものの大きさや形が同じだったとしても明るさの感じ方の違う場合がよくあります。これは網膜上にある2つの細胞の数や分布している位置の差によるものと考えられています。
ひとつは錐状体視細胞といって、おもに明るい場所で活躍する細胞です。色を識別する働きもあり、網膜の中心部に集まっていおり、およそ700万個あるといわれています。一方暗い場所で活躍する細胞を杆状体視細胞といいます。網膜の周辺部に分布し、その数は1億2000万個ほどもあると言われています。つまり、このようなたくさんの細胞がまるっきり左右同じ数、そして同じように分布しているわけではありませんから、当然左右の明るさや色の感じ方は厳密にいえば違うわけです。
また、左右の見え方の差を比較するとき皆さんは片目づつ交互に開閉して比較すると思いますが、仮に現在右目を開けて左目を閉じた状態だとします。ということは、右目はリアルに今見ているものですが、比べている左の見え方はさっきまで見ていた記憶の中にある左眼の見え方ということになります。
そこで、特殊なレンズを使用して、両眼を開けたままで左右の見え方を同時に見る視力表があります。これを使用することで同時に視力の差や明るさの差を確認することができるわけです。図5

左右の同視力で明るさの違う場合の確認方法

左目右目
左右の見え方を上下に分けて同時に比較できます。
判別できる文字の大きさ(視力)は仮に同じであったとしても、背景の発光色の明るさに差が生じる場合があります。

眼を動かす筋肉と両眼単一視とは?!

ヒトの眼球には左右6本づつ、合計12本の外眼筋という筋肉が付いています。図6
この12本の筋肉を操ることで、見たい方向へと左右、上下と眼の向きを変えているわけです。また無意識のうちに近いものを見るときは眼を寄り目(輻輳)にしますし、遠くを見る場合は輻輳した眼を開散という元の位置に戻すことをしています。図7この時に左右別々に見えている物を2つにならないように12本の筋肉がうまくバランスをとっています。また、眼を寄せたり下げたりする力は視力と同じように個人差があると同時に左右差もあります。

眼球を動かす6本の外眼筋

眼球を動かす6本の外眼筋
眼球を動かす6本の外眼筋

両眼単一視のための外眼筋のはたらき

両眼単一視のための外眼筋のはたらき
両眼単一視のための外眼筋のはたらき

両眼視機能とは?!

ここまで片眼ごとの見え方の違いと、その状態で両眼で見ることで気づいけてないことやそれを気にしないでも済むために、自分で無意識に行っている両眼のバランスのとり方やその負担を眼鏡でサポートする方法についても解説してまいりました。 最後に両眼の協業と脳との連携によって行われる両眼視機能の3つについて説明します。
両眼視機能には①同時視機能 ②融像視機能 ③立体視機能 があります。
同時視機能
同時視とは左右それぞれの眼に映っているものを同時に認識してみる機能をいいます。両眼で見ていてもどちらかの映像を抑制してしまったり、正面を見ているときは問題がなくても近くをみたり、横を見ようとすると同時視ができなくなったりする場合があります。両眼視機能の3つのうちで、基本となる視機能となります。
融像視機能
融像視とは同時視した左右それぞれの映像をひとつのものに重ね合わせてみる機能をいいます。
片眼づつ見た場合はダブリなどはないのに両眼で見るとダブって見えてしまう場合融像視ができていない可能性があります。
両眼単一視のための外眼筋のはたらき
やってみよう!
◆ワース4灯テスト
左右に別々のチャートを映して両眼での見え方を確認します。図形の数と〇の色で同時視と融像視が出来ているかの確認ができます。
①片目でみた左右それぞれの見え方
②両眼でみたとき、同時視および融像視の両方が出来ている理想的な見え方
③両眼で見たとき同時視は出来ているが融像視は出来ていない見え方
④両眼で見たとき、そもそも同時視ができていないため融像視もできていない見えかた
両眼単一視のための外眼筋のはたらき
両眼単一視のための外眼筋のはたらき
立体視機能
立体視とは、左右の眼の間隔や位置を利用して、ものの高さや奥行きなどを統合してに三次元で見る機能です。両眼視機能の中で最も高度な機能になります。

精密立体視チャート

やってみよう!
◆精密立体視テスト
A~Eまで、それぞれ5つの三角形がありますが、ひとつだけ微妙にズレて映しています。
その微妙な差を見分けるテストです。立体視には出来ていても、その程度があり、AよりもEにいくほど見分けるのは難しくなります。立体視ができないと、奥行きがわかりづらかったり、3Dの映像がきちんと見えなかったりします。
片眼それぞれの見え方(形や大きさ、明るさ)をしっかりと合わせてから両眼でのバランス(大きさや明るさの違い)などを合わせて最終的に判断するテストになります。
精密立体視チャート
両眼での見え方のバランスを最終調整する
『両眼立体サポートレンズ』
ここまで、片目それぞれの視力や見え方をしっかり合わせること
そして、何よりも両眼で快適に見るうえでの眼鏡づくりのポイントを説明してきましたが、それでも両眼での見え方に違和感が生じたり、長時間近くのものを見続けたりするとバランスが悪くなって疲れ眼が起きたりする場合があります。その場合はそうした眼の負担軽減をサポートする『両眼立体サポートレンズ』図10がお勧めです。

両眼立体サポートレンズの作用

両眼での見え方のバランスを最終調整する『両眼立体サポートレンズ』
両眼での見え方のバランスを最終調整する『両眼立体サポートレンズ』

『両眼立体サポートレンズ』に対するよくあるご質問

Q : メガネは掛け続けたほうが良いですか?(両眼立体サポートなしの場合)
A : 複数のメガネを使用条件において掛けかえることが理想となります。
メガネレンズの度数を決めるうえで、重要な条件は大きく3つ。ひとつは見る対象となるモノまでの距離。次に見る対象物の大きさや種類。最後に使用する場所の明るさ。です。
特に見るモノまでの距離や対象物の大きさが、一つのメガネをかけ続けるかどうかを判断するには重要となります。
たとえば、近視の方の場合に自動車の運転やスポーツなど遠くの見え方に合わせて決定した度数で、読書やスマホなどを長時間、近くを見ると、その距離には必要以上の度数が入っていますのでご自身で度数を合わせるためにピント調節をしなければなりません。
このピント調節力には年齢や個人差がありますので、仮にピント調節力が低下していると疲れ眼や肩こりの原因になっている場合があります。
当社では、このピント調節力を測定し、眼年齢に置き換えてお伝えしてります。
Q : メガネは掛け続けたほうが良いですか?(両眼立体サポートありの眼鏡)
A : 見え方や体調の変化に応じて使用時間をご相談ください。
両眼立体サポートレンズは本来、常用が望ましいですが慣れるまでに時間を要する場合もございます。
今までは、ご自身の目の力でバランスをとっていたものが、メガネがそのバランスのサポートをするので当初はかえって違和感を感じることがございます。
また、徐々に必要なサポート量を増やしていくことも想定していますので、定期的(使用開始から1か月、3か月、半年後)な確認を推奨しております。
当社では、商品お渡し後から半年以内であれば度数の変更が何度でも無料な保証がついております。
Q : 両眼立体サポートレンズの値段は高いのでしょうか?
A : 一般的な(近視・遠視・乱視用、遠近両用など)レンズに追加3,000円(左右2枚分、税抜き)の追加料金となっています。
※一部対応不可のレンズもございます。
Q : 両眼立体サポートレンズをかけると、かえって眼が痛いのですが?
A : 例えば、近くを見ることを重視してサポート機能のあるレンズを使用している場合は、人に呼ばれて顔を見たり、テレビを見ようとすると、一瞬見づらく感じることがあります。そのような場合は一旦、メガネをかけ外すなどの工夫が必要となります。いずれにしても基本は再検査をさせていただきます。場合によっては補正量を徐々に上げるなどの対応をさせていただき、お客様の目が違和感なくお使いいただけるようにさせていただきます。
両眼でのバランスを考慮する上で、斜視や斜位といった症状があります。こうした症状についての対応についてメガネスーパーでは提携医療機関とのご紹介や、専門眼科医によるご相談することをお勧めしています。

斜視と斜位に関する
よくあるご質問

Q : 斜視と斜位の違いは何ですか?
A : 斜視とは、たとえば、ひとつのリンゴを見た際に、左右の視線が一致せずに、どちらか片方の目では中心でとらえて見ていますが、もう片方の目も同時にリンゴを見ることができない状態です。 仮に同時に両眼を使った場合にはリンゴが複視といって二重に見えてしまいます。 また、対処法としては、専用のメガネレンズや専門医療機関による手術や視機能訓練が一般的でですので、当社では眼科専門医へのご紹介を行っております。
一方、斜位とは斜視とはことなり、眼の神経や筋肉の緊張やアンバランスが原因で見え方に影響が起きる状態です。
つまり、バランスが取れている状況ではひとつのリンゴを両眼を使用してとらえることで一つのリンゴとして立体的に見ることができます。
しかし、この両眼を同時に使用するうえでの緊張が長く続いたり、合っていない眼鏡を長く使用したりすることでバランスが崩れてしまい、斜視と同じようにものがダブって見えるなどの影響が出る場合があります。
対処法の一つとして、左右それぞれの眼に映るモノの像を一つにすることを物理的に作用する「両眼立体サポートレンズ」があります。店頭での検査でレンズの必要性や見え方の確認をすることが可能です。
Q : 斜位は進行しますか?
A : 眼を酷使する度合いにより、進行する場合もあります。少なくとも半年に一度は視力検査をお勧めします。
Q : 斜位は病気ですか?
A : 斜位は病気ではありません。誰もが左右の眼の位置が違います。
Q : 子どもの斜位はよくありますか?
A : ※6、7歳くらいまでは、斜位を含めた視機能自体が完成していませんので環境要因が重要となりますが、それ以降も大人同様に見受けられます。