アイケア研究所レポート VOL.14

特集:新生活のメガネ選びのために、知っておきたい目の測定の重要性

最適なメガネ選びは、まず、正しい測定から始まります。最適なメガネを選ぶために、最も重要な目の測定について学びましょう。

春は、スタートの季節です。進学や就職はもちろん、異動や転勤などで環境が変わる方、趣味など、新たな活動を始める方も沢山いらっしゃるでしょう。

そして、新生活に合わせてメガネを新調することは、見た目をリフレッシュするだけでなく、アイケアの面から見ても非常に重要といえます。なぜなら、環境や用途などによって、メガネに必要な条件が変わってくるためです。

今回は、新生活に最適なメガネを選ぶカギとなる「正しい目の測定」についてご案内していきます。

暗い環境下での「夜間視力測定」

暗い環境下での「夜間視力測定」 暗い環境下での「夜間視力測定」暗い環境下での「夜間視力測定」

①新生活シーズンに、メガネの新調をおすすめする理由
②用途に応じたメガネの選び方
③メガネスーパーのトータルアイ検査
④実用視力とドライアイの関係
⑤高齢運転者講習で注目される夜間視力
⑥色覚特性とロービジョン

①新生活シーズンに、メガネの新調をおすすめする理由

新生活シーズンにメガネを新調するのは、用途に合った視距離が重要だから

新生活のメガネ選びは、おしゃれなデザインに目を奪われがち。しかし、アイケアの観点から見れば、新生活のメガネを選ぶポイントは、新しい環境や仕事などに合った「視距離」にあります。

メガネレンズを選ぶ基準は、遠くがよく見える視力だけではありません。たとえば、遠くを見るための度数で作製したメガネで、パソコンなどの近見作業を長時間していると、無理に近くにピントを合わせようとして、目に余計な負担をかけてしまいます。

そして、それを繰り返すことによって、眼精疲労などの目の疾病や老眼の進行などのリスクも増えていくのです。新生活のスタートで、パソコン作業が中心になる方、車の運転が増える方、細かい手作業の趣味を始める方など、新しい環境や用途に合わせて、メガネの見直しや新調を行うことをおすすめします。

新生活のメガネ選びに必要なのは・・・?

年齢と共に視力も低下する40代からは調節力サポートのメガネを

年齢を重ねると共に、目の機能も衰えていきます。とくに40歳以上になると「近くのものが見えにくい、ぼやける…」といった老眼の初期症状が始まる方が増え、45歳にはピークを迎えます。老眼鏡をかけると老眼が進むという誤った知識を持つ方もまだ多いようですが、実際はメガネで目の調節力をサポートすることで、よく見えるのはもちろん、目への負担を軽減することができます。

逆に、老眼が進んでもメガネをかけず、無理に目のピントを合わせようとすると、目への負担が大きくなり、ますます老眼を加速させてしまったり、眼精疲労などの目の不調を引き起こす原因になってしまいます。また、目のピントを何とか合わせようと眉間にシワを寄せて見るクセが付いたり、眼精疲労から上まぶたが垂れ下がってくる「眼瞼下垂」(がんけんかすい)という症状が現れたりと、かえって年齢を感じさせることにもなりかねません。

「より若々しく、美しく」を目指すなら、この春こそ、最適な「調節力サポートメガネ」を選び、背筋をピンと伸ばし、イキイキとした表情で仕事やプライベートを楽しみませんか。

老眼による視機能低下のしくみ老眼による視機能低下のしくみ

若い世代の「スマホ老眼」にも要注意

10〜30代の若い層に老眼のような症状が見られる「スマホ老眼」。これは、至近距離のスマホの小さな画面の見続けることが原因で、老眼のように目のピント調節が利きにくくなる状態です。

ほとんどが一時的なものですが、繰り返すうちに視力低下に繋がるケースもあります。スマホから目を離すと視界がぼやける、近くが見えにくいという方には測定をおすすめします。

若い世代の「スマホ老眼」にも要注意

②用途に応じたメガネの選び方

調節力をサポートする累進レンズ

「老眼鏡」といえば、レンズに境目が見える「遠近両用メガネ」というイメージを持つ方も少なくないようです。しかし現在、主流となっている「調節力サポートメガネ」は、1枚のレンズで度数を段階的に変えた「累進レンズ」。このレンズは、見たい距離に合わせて3つのタイプから選べるのが特徴です。

一般によく使われるのは、遠くから手元まで見えて汎用性の高い遠近両用レンズ、手元から3〜5mの室内などで便利な中近レンズ、そして、手元から1m先までよく見えるデスクワークにピッタリな近々レンズがあります。

調節力をサポートする累進レンズ

用途に応じた視距離を把握しておく

車の運転、パソコン作業、料理や掃除などの家事、ゴルフなどのスポーツ…と、その生活場面や用途によって、見たい領域や必要な視距離は異なります。新生活で環境や用途が変わる方は、どの視距離のメガネが必要か、作る前に確認してください。

生活環境も仕事もとくに変化はないという方も、現在のメガネが適切なものか、見直してみることをおすすめします。たとえば車の運転時は、遠くの標識から、70〜80cmくらい先のカーナビまで見える必要があるため、遠近両用レンズがおすすめ。カーナビを使用しない方には、より遠くが見やすい単焦点が適している場合もあります。

デスクワークが多い方には近々〜中近レンズ、パソコン中心の方は専用の単焦点レンズもおすすめです。遠くを見ることが多いゴルフの時は、単焦点か遠近両用。ゴルフ用に度数を調整すれば、より楽しめます。用途に応じた視距離を把握しておく

各作業に必要な視距離(例)

車の運転時は…
標識を見る遠くから、車の計器やカーナビを見る75cmくらい各作業に必要な視距離(例)

パソコン作業時は…
デスクトップ画面は、50〜75cm、ノートパソコンやキーボードは45〜65cmくらい各作業に必要な視距離(例)

ゴルフのプレイでは…
ボールの行方を見る遠くから、スコアカードを見る40cmくらい各作業に必要な視距離(例) 各作業に必要な視距離(例) 各作業に必要な視距離(例)

③メガネスーパーのトータルアイ検査と世代別検査

この記事の監修者

船津 寛之 氏

監修:船津 寛之 氏

1級眼鏡作製技能士|人材スキル開発グループ グループ長
専門領域:視力の測定・眼鏡作製・メガネに関する人材育成

1996年にメガネスーパーへ入社。約30年にわたりメガネに関する実務に携わり、これまでに20,000人以上のお客様の視力の測定を担当。
店舗での接客経験を積み、店長、エリアリーダー、統括ストアーディレクターを歴任。その後、社員教育を担う研修部門に配属され、現在は人材スキル開発グループのグループ長として、メガネに関する知識・技術の教育、人材育成に携わっている。
2024年に国家検定資格である「1級眼鏡作製技能士」を取得。長年の実務経験と専門知識を活かし、メガネスーパーの技術・接客品質を支える人材育成を担っている。

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