色覚特性という、もうひとつのロービジョン
「色覚」と「色覚特性」とは
私たちの眼の奥にある網膜には、光を感じる2種類の細 胞があります。「かん体」という光の明るさを感じる細 胞と、「すい体」という光の色を感じる細胞です。色のセンサーである「すい体」には、「光の三原色」(赤、⻘、緑)に対応して、3種類のすい体があります。このすい体細胞で感じたそれぞれの信号の強さを脳で処理する ことで、色として感じています。つまり私たちの眼は、さまざまな色を、赤、⻘、緑の3色の組み合わせとして感じているのです。「色覚特性」とは、通常(多数派)は、赤100:緑100:⻘100の割合でバランスよく色を感じて いるものが、たとえば赤60:緑100:⻘100というように色の感度がアンバランスな状態にある眼の特性をいいます。こうした色覚の特性を持つ方(少数派)は、日本では男性で20人に1人、女性は500人に1人全体で300万人以上存在するといわれています。
「色覚特性」が再び注目されてきた理由
2003年度から、小学校での健康診断に義務付けられていた色覚検査が廃止され、現在では任意での検査となっていることから本人はもとより、ご家族や周囲の方も色覚異 常があることを知らないことが増えています。また、厚生 労働省においては、社員の採用時に色覚特性の方に対して、根拠のない採用制限を行わないよう、指導しているといいます。しかし、自衛隊や警察関連、航空会社、調理師専門 学校などの一部の学校では入学を制限されることがあるほか、微妙な色の識別が必要な職種では就職できない可能性 もあります。また、就職は出来ても、就業中に色を識別す ることが必要になり、困難が生じるケースもあります。まず、自分がどんな色が見えにくいかを自覚し、色の誤りをしないよう、対策を講じておくことも大切です。
2つの図の中にそれぞれ数字が見えますか?読めない、または読むのに大変な苦労が強いられる場合は、色覚特性の可能性があるため、精密検査をお勧めします。
少数派の見え方
<紅葉と神社の風景><焼肉を焼いているところ>
<紅葉と神社の風景>の写真2点と、<焼肉を焼いているところ>の写真2点、それぞれ向かって右側の写真は、少数派の色覚を持つ方の見え方です。他にも、信号の色が識別できない、左右色の違う靴下をは いて気付かない、とんでもない色の洋服を選んでしまう…など、色覚特性のため日常生活で困難を抱えていることが少なくありません。
メガネスーパーがお勧めする色覚補正レンズ
色覚補正レンズ
メガネスーパーでは、色覚特性のある方には色覚補正レンズ(ネオダルトン社製)の使用をお勧めしています。色覚補正レンズとは、光干渉法により感度の強すぎる色の光をカッ トし、それぞれに適したフィルターを製作し、メガネとして使用するものです。光の3原色に対し色覚特性を持つ方の多くは、一般の人に比べて赤が弱く緑の感度が強すぎるという結果が出ています。(2011年全米眼科医学会発表による資 料)色覚補正レンズは、それぞれ異なる色覚異常のタイプと程度に対応する32種類のレンズを用意しており、全体の98%の人の補正が可能となっています。すでに多くのお客様が色覚補正レンズのメガネをお使いになっており、日常生活の困難を克服し、喜びの声が 寄せられています。
まず、最寄のメガネスーパーにご相談ください。
メガネスーパーは、アイケアカンパニーとして、さまざまな眼のお悩みやご要望に取り組み、眼の健康寿命延伸に繋がるベストソリューションの提供を目指しています。日常生活で困難を感じながらも対処法がわからない方、もしかしたら視力障害ではないかとご不安な方、ご家族のために正しい情報を取得したい方も、ぜひ、お近くのメガネスーパーにご相談ください。
経験豊富な専門スタッフが、正確な眼の検査から、眼の状態や生活環境、用途に応じたレンズ・フレームの選
択やメガネの設計まで、アイケアの観点からお客様にとってベストなメガネ作りをサポートします。