アイケア研究所がさらに進化するためには
アイケア研究所として今、取り組むべきこと
メガネスーパーは、有識者会議「眼から元気にプロジェク ト」を第1回、第2回と重ねつつ、アイケアの啓発や新しい商品・サービスにも取り組んできました。そして毎回、その様子をこうしてニュースレターとして発信し、各方面からお問い合わせや引き合いもいただくようになりました。
今回は、さらにアイケアへの理解と取り組みを深めていくために、眼のみならず、エイジングのことや身体全体のことを考えたうえで、アイケアについてさまざまな切り口を探っていくという主旨でディスカッションしました。とくに今回はディスカッションの前に、エイジング医学に取り組む久保 明先生の基調講演や、健康分野で相当な知見をお持ちの健康情報誌編集長から最新のアイケアのトレンドについてのお話をうかがいました。参加メンバーもさまざまな面で触発され たり、認識を新たにしたことも多く、また新たな切り口でアイケアや啓発について考えるきっかけとなったようです。
アイケア研究所に今、必要なものとは
これまでも、アイケア研究所が『眼のQOLを向上させること』をミッションとし、生活者にアイケアの重要性を啓発していく途上にあるなかで、今、必要なことを改めて参加メンバーに聞いてみました。
- レンズ、フレーム、目薬、医療…とバラバラに存在している情報を一元化して提供するターゲットをより絞り込み、明確にする。そのうえで情報インフラを向上させる必要がある大事なのは、情報提供を行ううえで臨床的な指標、スタンスをどう定めるのかということ
- QOL(Quality of Life)のためのコミュニケーションが不足している
- シニアの人が能動的にアイケアに取り組むことで、いかにハッピーになるか訴えていくべき。もちろん、ソリューションを提供することも必要。そこにエビデンスをうまく組み込んでいくべき
- 例えば『メタボ』のように、健康やソリューションについて興味を持ってもらう切り口が必要
- アイケア研究所が中立的な立場で、眼に関する情報を業界横断的に提供することに意義がある
といった意見が聞かれました。
これらをまとめると、ターゲットとなる生活者像を具体的に設定し、『アイケアに取り組むことでハッピ ーになる』ことを実感できる情報を中立的な立場で提供したい。そこには臨床などの科学的なエビデンスが 組み込まれていることも必要…と、課題がより具体的になってきました。
眼の健康やアイケアの啓発に重点をおくべきこと
この議論の中でとくに注目されたのが「アイケアの啓発といっても、なかなか生活者に関心を持ってもらうのが難しい」という点でした。そのためにはどうしたら良いかという意見も交わし合いました。 「例えば、虫歯の人は認知症になりやすいといわれても、認知症予防のために虫歯の治療をするという発想 はあまり起こらない。ライフスタイル全体の中で眼はこんなに重要な役割だという情報が必要」、「●●のアイケアをする人は見た目年齢が若い…というような生活者の興味を引く切り口が必要」「眼が悪くなったらこんなマイナスがあり、改善したら良いことがあるとビフォア・アフター的な体験ムー ビーで表現できたら、啓発の手法としても非常にインパクトがある」…といったことから『アイケアの成功体験を具体的に見せることが啓発に有効』と考えられます。