問2:眼に対して関心の高い人は 正しい知識を得ている?
眼に関心の高い人とは

自身の眼の健康が業績・収入に直接影響が出やすい人ほど眼への関心度は高い
まず、今回の調査では、自由業や経営者、役員など、自身の眼の影響が業績や収集に直接影響しやすいと考えられる人ほど、眼への関心も高いことがわかりました。
しかし、日常的に眼の健康に関わる情報を入手し、食生活などにも配慮しているという人はごくわずか。やや関心があると答えた人でも、関連するテレビ番組があれば見る程度に留まっています。
これは、眼が見えないのは機能の問題で、病気ではないという見方から、予防のために自発的に何かやるという認識が乏しいためと考えられます。
眼への関心の高さとリテラシーの相関は?

眼の健康への関心とリテラシーの相関は
一部にしか見られない
また、眼に関する情報は、テレビ以外では家族や友人など身近な人からの取得が多いこともわかっています。
しかし、その情報は必ずしも正しいものではなく「近視の人は老眼にならない」「老眼鏡をかけると老眼が加速する」などという全く根拠のない情報を取得しているケースも少なからず見受けられます。
そのせいか、眼に関心があるという人が、正しい知識を持っているという相関はあまり見られません。眼に関するリテラシーは、関心度合いよりも環境に依存してることが多いようです。
問3:我々が発信している情報は 生活者に届いている?

眼の情報源はテレビか家族!
関心のない人は情報すら仕入れない
眼の情報入手は、テレビか家族から
上のグラフでは、眼に関する情報源の大半が「テレビと家族」となっており、webサイトやブログ、SNSの影響力すら、さほど大きくないことが示されています。
この結果からも、やはり生活者の眼への関心がまだまだ低く、積極的な情報入手はあまり行われていないことがわかります。
親の口頭伝承は浸透しやすい

親からの口頭伝承は浸透しているが、テレビからの情報はうろ覚え。出典:メガネスーパー自社調査(インターネット調査会社活用、全体N=520)
「暗い場所で本を読むな」などと親から言われた記憶は誰しもあるでしょう。眼やアイケアに関する親の口頭伝承の影響は大きく、子どもの頃は気にしなかった人でも、気付けば自分が子どもに同じことを言っていたという話もよく聞かれます。
しかし、この中には事実でない情報が混在しており、それを検証する機会もないことが課題といえます。
一方、親が老眼になってメガネを作ったり、白・緑内障になって治療をした際に、メガネ専門店や眼科専門医から正しい情報を得るというケースもあります。また、それがきっかけとなり、親からの遺伝を考慮してのアイケアや情報収集を行う人も見られます。
問4:(眼への)対処法は適切か?

老眼や眼精疲労の進行とメガネの使用は比較的リンクする
今回の調査では、老眼や眼精疲労の進行とメガネの使用は比較的リンクしており、特に45歳以上の老眼世代では近くが見えづらいという自覚症状が一気に増加することがわかりました。 (上グラフ参照)
そこで着目されたのが、歯には悪くならないためのオーラルケアがあるが、眼にはメガネという解決策はあっても予防策がないという点です。
たとえば眼精疲労にしてもメカニズムが不明確なため、科学的根拠からは予防が難しい。しかし、QOL(Quality of Life)という観点であれば、メガネ専門店でも何らかの改善策を提供できるというのが大方の意見でした。
メガネスーパーは、既に眼科との連携や、眼のリラクゼーションなどの新サービスに取り組み始めています。「予防+QOL」は新しいアイケアのカギとなりそうです。
問5:アイウェアよりアイケアが大事?(生活者視点で)

メガネフレームを選ぶときのポイントは?眼に関心の高い人も大事なのは「見た目」だった!
上のグラフは、生活者がメガネフレームを選択するときの優先ポイントです。ここでは、眼への関心の高い人にとっても「見た目」がもっとも大事であることがわかります。
その他、レンズの選択においても「薄さ」という見た目にこだわることや、コンタクト利用者も「メガネは見た目に抵抗がある」という調査結果が出ており、生活者のファッション性への強いこだわりにも改めて気付かされました。
問6:専門性の高い商品・サービスを提供できている?

メガネの購買体験について眼の疲れ、品揃え、店員に対する満足度は低い。出典:メガネスーパー自社調査(インターネット調査会社活用、全体N=500)
メガネ購買時の調査では「眼の疲れ」「品揃え」「店員」に対する満足度は低いという結果が出ました。
とくに「眼の疲れ」においては、アドバイスが不十分と考えられます。こちらも「QOL(Quality of Life)」という観点でのソリューション構築が必要と考えられます。
生活者インサイト調査まとめ
- 問1:みんなの健康意識はばらばら(適切な問題・課題設定が出来ない)
- 問2:眼の関心度とリテラシーの関係性は低い
- 問3:情報経路は「テレビと家族」、結果不正確な知識が蔓延
- 問4:関心度が高い人は自分なりに未病に対して対処
- 問5:関心が高い人も、商品選びはアイウェアが中心
- 問6:眼鏡・コンタクトチェーンの商品・店員のサービス・ソリューションの効果(眼の疲れなさ)に対する満足度は総じて低い